『勤務地シンガポール』

シンガポールで23年働き・起業した日本人が伝える現地就職・生活のリアル情報

成長


 今日お昼ごろ、オフィスのあるシェントンウェイ界隈は物凄い大雨に見舞われました。前の勤め先の同僚「T」と昼食のアポがあったのですが、傘を差していても役に立たないような雨に、一瞬Tに電話して延期してもらおうかと、弱気になりましたが、久しぶりに会う友人のため、また向こうは勤め人でこっちは時間的自由人。となれば私が行ってやれねばと決意を新たに雨に濡れながら待ち合わせ場所に行きました。

 Tは私が以前シンガポール系企業に務めていた時の同僚です。インドネシア出身の華人で年は私よりもずっと若く、今丁度30を超えたくらいでしょうか。私は当時CRMの営業をしていたのですが、TはBIコンサルタントでした。その後私は知人の会社の日本進出を手伝った後、現在のセールスブリッジとなるのですが、Tはその地元系の会社を「卒業」後、米系の大手ベンダーにBIコンサルタントとして移りました。そして現在の欧州系投資銀行のIT部門へは、約半年前くらいに、BIのスペシャリストとして移りました。

 同僚時代Tとはなんとなく気が合い、良く昼ごはんを一緒にしていて、その後も定期的に会ってはいましたが、少しづつ間隔が空き、6ヶ月前に会ったのが彼との2年ぶりの再会でした。話を聞くと仕事も順調そうです。給料もかなりアップしたようです。その昔クレジットカードを持てなかった彼のために高額商品の購入を私のカードで立替払いしたこともありますが、「今日は俺がおごるよ!」と出してくれたカードはシティバンクのものでしたし、ちらっと見えた財布の中にはそのほかにもいろいろな銀行のカードがはちきれんばかりに差し込まれていました(笑)。

 金満主義を尊ぶ訳では決してないのですが、やはり友人が豊かになる姿を見るのは嬉しいものです(笑)。数年前家を買ったときは、親兄弟からもお金を集め皆で力を合わせて買ったという話を以前聞かされていましたが、なんと今日の話では、Tはコンドミニアムの購入を検討しているというではないですか。それも「不動産投資」として。Tもご多分に漏れず華人系路線まっしぐらといった感じでした(笑)。

 しかし、そんな順風満帆に見えるTにも、人言えぬ心配事があるようでした。どうしたんだと聞く私に話してくれたTの話は家族や家庭の問題でした。どうやら嫁/姑の類の話で、間に入ってTはいろいろと悩んでいたのです。「でも、それももうすぐ解決しそうなんだ。」といつもの明るさを取り戻してTが言います。その内容は「Tよ、よくそこまで決断したな!」と肩を叩いてやりたくなるくらい勇気のある内容でした。

 周りからは一見華やかに見えるTの、仕事や職場そして年収ですが、それと同じくらいいやもっと深い深さで、決してお金では解決できない問題を一方で、今日会ったTは抱えていました。でも、ちょうど飛行機が空気抵抗なくしては飛び上がれないように、我々人間も何か「抵抗」がないと成長できないのかな、Tと別れた後、ふとそんな事を考えながらオフィスに帰って来ました。私の周り?いろいろな「抵抗」がありすぎです(笑)。