人材エージェントは氷の声
「あなたの温かいアドバイス本当に有り難うございます。こんなに長く丁寧なメールを人材エージェントの方から頂いたのは、たぶんあなたが始めてです。一般的に言って、多くの人材エージェントの方々はあなたのようではありません。彼らのメールは冷たく、そして彼らの声は氷の声です。」
これは、今日あるシンガポール人女性から頂いたメールです。ある日この方、Mさんから電話を貰いました。どなたかからの紹介か電話帳を調べられたか分りません。お話をお聞きすると、仕事を探している、でも自分のように年齢がいっているとどこも検討すらしてくれない、何か良い仕事を紹介してもらえないだろうか、ということでした。いずれにしても、まずはこちらのメールアドレスを伝え、Mさんのレジュメを送って頂くことにしました。
“年齢がいっている”といってもまだ40代前半であることがレジュメから分りました。あと、Mさんは医療事務系のお仕事を長くされている方であることも分りました。これだとうちで扱っているポジションとは合わないなあと思いながらも、私の目は彼女のその他のスキル・セットを探しましが、日本語が多少できそうなくらいはめぼしい物は見当たりませんでした。
私の返事の内容は、彼女にとっては残念な厳しいものだっと思います。まず、うちで取り扱っている職種は営業系とIT系がメインなので、Mさんにご紹介できそうなものはない。ただ、今回のご縁でレジュメを預からせてもらったので、今後何かMさんにとって良さそうな案件が出てきたら連絡する。など、あとその他、彼女の質問に対する答えを淡々と書き、最後に、私としてはちょっとMさんに気合を入れてもらう気持ちで次のように書いたのです。
「Mさん、私もあなたも、人は必ず年を取ります。あなたはご自分を年だと言っていますが、まだ40ちょっとではないですか。そんな事を仕事が見つからない理由にしてはダメですよ。確かに事務系の求人に対しては、あなたは20代や30代の人たちと比べて競争力はないかも知れません。でもあなたにだって20代や30代の頃はあったし、その頃は40代やそれ以上の人たちに対してとても競争力があったと思います。そういった意味においては年齢とは決して差別ではなくてむしろフェアなのです。40代ではそれなりの経験や知識そしてスキルが求められます。10年前に今日のことを予測して、何か、他の人にはない何かスキルを身につけておくべきだったのに、そうしなかったのはMさん、あなたの責任と思います。しかし、まだ遅くないので、何かひとつ決めて始めてみて下さい。今少しできる日本語でも良いと思いますよ。しっかりネイティブ並みに話すことができるまでやってみても良いと思います。お互いがんばりましょう!」
と、こんな内容です。自分としては、送ったあと、まだお会いしてもいない人に対してちょとキツかったかなあなどと思っていました。差し障りなく、「レジュメを送って頂いて有り難うございます。何かありましたらこちらからご連絡致します。」程度にしておけば良かったかなあと思いながらいたら、冒頭のメールが彼女から来た次第です。妙に感謝してくれています(笑)。でも人材エージェントの声、「氷の声」とは、結構怖いものがありますね(笑)。
私は、実はいつも丁寧に返事を書いているわけではありません。その辺は送り手のレベルに合わせています。よく、「(求人案件の)詳細を教えて下さい。」と宛先もなく、また送り手の署名(名前)もなく、だたぽーんと送ってこられる方がおります。そんなときの私の返信は、もしかしたら氷の声ならぬ、「氷のメール」になっているかも知れません(笑)。